「ScopeCompass」は、責任共有モデルのカスタマイズと、責任範囲の可視化ツールです。
メールやファイル共有、チャットなどの身近なコミュニケーションツールから、CRMや財務会計システム、人事給与システムなど業務システム、動画配信、IP電話などなど、クラウドは至るところで使われています。
クラウドサービス利用時に同意している利用規約やサービス規約をよく読んでいますか?読んでいませんか?
クラウドサービスを使う以上、利用規約やサービス規約に同意するわけで、そこには責任共有モデルが一般的に使われ、IT(情報技術)の専門家がいない中小企業やスポーツ団体、個人商店であっても、責任共有モデルに基づき、一定の責任を負います。
下記の表で言えば、メールやファイル共有は、Public SaaS に該当します。たとえば、データが失われた場合、バックアップを定期的に取らなかったユーザー(企業や個人)の自己責任となることが一般的です。
そのため、クラウドサービスでは、利用規約やサービス規約、契約書などに「損失について一切責任を負いません」のような説明があります。大手企業だから安心というのは幻想です。 クラウドサービス利用時に同意している利用規約やサービス規約を、よく読んでみましょう。
| レイヤー | On-Premise | Private Cloud | Public IaaS | Public PaaS | Public SaaS |
|---|---|---|---|---|---|
| データ & アクセス | □ | □ | □ | □ | □ |
| アプリケーション | □ | □ | □ | □ | ■ |
| ランタイム/コンテナ | □ | □ | □ | ■ | ■ |
| ミドルウェア | □ | □ | □ | ■ | ■ |
| OS | □ | □ | □ | ■ | ■ |
| 仮想化基盤 | □ | □ | ■ | ■ | ■ |
| 物理サーバー | □ | □ | ■ | ■ | ■ |
| 物理ストレージ | □ | □ | ■ | ■ | ■ |
| ネットワーク機器 | □ | □ | ■ | ■ | ■ |
- ユーザー (CSPのユーザー=SIerやエンドユーザーなど、CSP以外のすべてのこと) = □
- CSP (クラウド事業者) = ■
先ほどの表は責任共有モデルとして一般的なものですが、ユーザーは、CSP以外のすべてということになり、SIer(CIer含む)とEnd User(エンドユーザー)の境目があいまいで、障害発生時にどこまでがどこの責任か問題になりがちです。
そこで、CSP、SIer、End Userのそれぞれの責任範囲を可視化し、関係者が理解しやすくすることが求められます。
「ScopeCompass」は、CSP、SIer、End Userのそれぞれの責任範囲と責任の割合をもとに、責任共有モデルをカスタマイズします。
| ファイル名 | 実行環境 | 特殊機能 |
|---|---|---|
| csrmv_tool_ipywidgets4gcolab.py | Google Colab(Colaboratory) | Google Drive連携で、Google Drive内に保存用のフォルダ作成、責任分担のグラフを画像として保存、責任範囲についてGoogleスプレッドシート形式で出力 |
| csrmv_tool_gradio.py | IBM Cloud watsonx.ai Studio | CSV出力 |
| csrmv_tool_ipywidgets.py | Amazon SageMaker Studio Labなど | CSV出力 |
Google Colab向けcsrmv_tool_ipywidgets4gcolab.pyについて
Google colabでScopeCompassを使い、責任共有モデルを作成する(Google Drive連携)
watsonx.ai Studioを使って、ScopeCompassを使い、責任共有モデルを作成する
- グラフ描画と、右クリックによる画像保存
- 「調整パネル」にて、サービスモデル x レイヤー(責任対象)の役割(CSP , SIer , End User)別の割合の変更
- CSVダウンロード機能
- Google ドライブ連携機能 - Google ドライブ内にフォルダを作り、役割(CSP , SIer , End User)別の割合をGoogleスプレッドシートと、責任分担のグラフを画像ファイルとして保存する機能
- Google Colab以外の環境で動かすための別バージョン作成(Amazon SageMaker Studio Lab向けは確認済み)
